研究職のデメリット

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 お越しいただきありがとうございます。カルフです。地方国立大の博士課程を修了し、現在は化学メーカーで研究開発をしています。以前、研究職のメリットを紹介しましたが、その記事を書く過程で自分の職業を客観的に見直してみることでメリットだけでなくデメリットも見えてきました。そこで、今回は私の思う研究職のデメリットを記そうと思います。研究職が将来の選択肢の1つに挙がっている方の参考になれば幸いです。内容は、

・業務時間外に必要な勉強が多い
・出世に魅力を感じない
・転職しづらい

です。それでは1つずつ見ていきましょう!

業務時間外に必要な勉強が多い

 今のところ、これが最も大きいがデメリットかなと感じています。業務時間自体は自分である程度制御できるのが研究職のメリットですが、業務時間外には勉強が必須と言える職業です。例えば、

・論文、特許
・資格試験
・新たな専門分野

は私が実際に業務時間外に調べたり勉強しています。「論文・特許検索は業務だろーが」と言われるかもしれません。確かに言っている意味は分かるんですが、業務時間を出来るだけ実験に割きたい研究者にとって、論文は家でゆっくり読みたいものなんです(ここは人の価値観によって分かれると思います)。研究者は論文・特許を調べる時間をマイナスには捉えていないことが多いのではないでしょうか?資格試験や新たな専門分野の勉強は他の職業でも必要だと思いますが、同期の中でも比べて研究職は特に多くの勉強が必要な印象です。研究テーマが変われば、新たな専門分野を0から勉強する必要だってあります。勉強に対する下地のない人が研究職に配属されるとかなり苦しむと思います。

出世に魅力を感じない

 これも人によるかもしれませんが、少なくとも私は出世に魅力を感じていません。職場の部長たちを見ていて「あまり幸せそうじゃないな~」と思ってしまいます。会議とデスクワークの連続で実験なんて全く出来ませんし、裁量労働制のせいでいくら働いても給料は変わりません。かと言って短時間で終わる仕事量ではないので、結果的に長時間労働になってしまいます。単純に実験が好きという理由で研究職を選んだ人にとって、出世は好きなことを奪われるイベントになってしまいそうです。自分のキャリアを考える上で「研究職として出世すべきか」は常に頭に置いておきたい問いですね。私は一生研究職としてやっていくんだという想いがそこまで強くないので、社内をよく見て出世したい部署を探したり、他の職業を探しておく必要があるかもしれませんね。個人的には、将来研究職に対して「副業許可、短時間労働、中程度給与」の条件が提示されるんじゃないかと予想しています。

転職しづらい

 転職がしやすくなってきたと言われる社会ですが、現時点で研究職にそれは当てはまらないと考えています。なぜなら、転職時に提示する自分のスキルの内容が、研究職は守秘義務に当たる可能性が高いからです。企業にとって、自社がどの分野にどれくらいの人員を割いているかは基本的にトップシークレットとされています。人数や規模でさえも明かせない事が多いのですから、自分の仕事内容や活躍なんて転職時に示すことができないと思うんですよね。そもそもシークレットな扱いである研究職に求人が盛んに出るかどうかは分かりません。しかし、転職したい研究職の人は増加するかもしれませんので、やはり閉じられた研究職という部分はデメリットとなり得るでしょう。ただ私の感触では、研究職と言えど新たなスキルを手に入れるチャンスはいくつもあるので、本人の前向きさで転職の容易さは変わってくるでしょう。

 最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたでしょうか?人によってはデメリットじゃないと感じる点があると思うので、一概には言えないでしょうが、特殊な職業故に割けては通れない部分とも思います。デメリットがあるならしっかりと対策しておけば良いのです。私も日ごろからこのことについて考えておこうと思います。ではでは~。

プロフィール
calf

受験で挫折 → 地方国立大 → 首席 → 日本学術振興会特別研究員DC2 → 博士号取得 → 企業研究職│学会受賞6件│無機化学│危険物甲種│高圧ガス(甲種化学) │

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