【理系就活】研究概要書の作成②応用編

2020年7月15日

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。今回は、理系院生の就活で提出が必須となる”研究概要書”の作成法の②応用編について記していこうと思います。前回の①基本編を読んでいない方は是非ご一読ください。就活を頑張っている方をはじめ、”インターンの申し込みで研究概要書の提出が必要”という方も、この記事が少しでも参考になれば幸いです。今回の内容を先にまとめると、

・一文を短くする
・使う色を厳選する
・修飾語の数を絞る
・業績を本文に入れる

です。では、1つずつ見ていきましょう!

一文を短くする

 まずは、一文を短くしましょう。理系の文章は一文が長くなりがちです。例えば

【ダメな例】
〇の△が高かったのに対し、◇は△が低かったが、これは☆が高いことに起因すると考えられ、実際▲では●の傾向が見られた。

みたいな文です。日本語に不備は無いと思うのですが、一文が長すぎます。理解しづらいです。こういう文を書きがちなのは、”伝えたいコトが多い”のと”賢く見せたい欲が強い”のが原因だと思います(偏見かな?)。目安として、一文はA4ページで2行以内に収まるように心がけましょう。それ以上は冗長です。とにかくシンプな文に区切ってください。先ほどの文は以下のように修正できます。

【修正後】
〇の△が高かったのに対し、◇は△が低かった。
これは☆の高さが原因と考えられる。
実際、▲では●の傾向が見られた。

どうでしょう?それぞれの文の役割が明確になったと思います。簡単で、誰にでもできることですよね?ご自身の文章を見直してみて、できるだけシンプルにしてみてください。

使う色を厳選する

 続いては色についてです。研究概要書の提出は、ほぼ確実にオンライン上で行えるので、グレースケールではなくカラー仕様となります。よって、グラフ上に異なるサンプルを示す際に、それぞれを異なる色で分けることができます。しかし、悪戯に色を増やすのはいけません。なぜなら、注目してほしい重要な試料がどれか分からなくなるからです。私の場合、使う色は基本的に黒・赤・青の3色に絞っていました。「プロットが4種類以上あったらどーするんだ?」と思うかもしれませんね。その場合は、4種類のサンプルを大きく2グループに分け、それから、赤(実線)、赤(破線)、青(実線)、青(破線)で表示します。「3グループ以上になる。。。」という場合は、グラフを2つに分けてください。とにかく分かりにくいグラフは悪です。同じような理由で、本文中に使う色も厳選してください。私は本文中に黒以外使いませんでした。今思うと、2か所くらい赤を使うと良かったかもしれません。

修飾語の数を絞る

 これは修士の時に教授に言われたことなんです。正直修士の時はよく意味が分からなかったです。しかし、博士になってから徐々にこの威力を実感し始めました。このポイントは、”事実は数字で示す”というテクニックと同時に使うことで有効になります。例を見てみましょう!

【ダメな例】
の反応速度の経時劣化は従来の試料よりもかなり緩やかとなっており、耐久性が劇的に向上したことがわかる。

この文の中では、”かなり”と”劇的に”が修飾語です。ハッキリ言って、この修飾語には意味はないんですよね。強調したいのは分かるんですけど、主観に頼る表現なので、この言葉自体に情報はありません。そこで、以下のように修正してみます。

【修正後】
の初期反応速度は24 h後も90%維持されており、従来の試料よりも耐久性が2倍に向上したことがわかる。

いかがでしょうか?明らかとなった事実が伝わりませんか?教授には、「分かったことを客観的に淡々と書きなさい」と指導されました。普段私の使う口語が、感情に富んだ表現であることを見越して言ってくださったんだと思います。おっさん、ありがとうございます!(私は愛着を込めて(?)裏や、飲み会時には”おっさん”と呼んでいました(笑))皆さんもぜひご自身の書いた文を見直してみてください。

業績を本文に入れる

 最後に、本文中に自信の業績を放り込みましょう。「業績なんてESに書いてるだろ!」と思ったそこの貴方!理系就活の現実を分かっていないです。理系の就活では面接で研究紹介をほぼ確実に求められます。エントリー時に研究概要書を提出させるくせに、面接で研究紹介が無いような会社には、入ってはいけません(笑)。そして、多様な理系の研究に対し、人事だけで対応できるわけはありません。そこで、現場の研究者が採用面接に数名駆り出されます。採用面接に駆り出された研究者の方がわざわざESに目を通しているわけがありません。実際、私はESに書いてあることを技術の方にガンガン聞かれました。よって、研究概要書に自信の業績を書いておく必要があるのです。例として、先ほどの文の後ろに業績を放り込んでみます。

~~~耐久性が2倍に向上した。これらの成果は第〇回△△学会で発表したほか、自身が筆頭著者の学術論文 (C. Calf et al., XXX, aaa, bbb (2019))に掲載されている。

この”事実の文+その業績”や、”事実の文+その根拠”の合わせ技は、私が文章を書く際によく使います。みなさんもぜひ活用してみてください。

 最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたでしょうか?今回の記事が就活生の助けに少しでもなれば幸いです。企業に入ってみて確信しましたが、低偏差値大から大手メーカー研究職への経験は稀有です。ぜひ私を活用していただければと思います。リクエストや質問がございましたら、気楽にしてやってください。お待ちしてます。ツイッターもやってますので、そちらでもOKです。ではでは~!