理系院生の就活の流れ

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。休みの日でも、いつもと同じ時間に起床して、いろいろやっております。変に休まない方がメンタル的にも安定している気がします。さて、今回は理系就活の流れをご紹介しようと思います。「理系の就活ってどのように進むのだろう?」と少しでも疑問に思った方は是非ご一読ください。ここでは、理系修士の就活を前提に説明をします。理系学士の就活は文系と変わりません。自分の研究なんて始まってませんからね。流れを先にまとめておくと、

① ES & 研究概要書の提出
② webテスト & 適性検査
③ 面接(技術)
④ 面接(最終)
・理系就活には色々な選考フローが存在

です。それでは1つずつ見ていきましょう!

① ES(エントリーシート) & 研究概要書の提出

 これは避けられません(笑)。これが無い企業はやべーと思います。学生の人となりを判断するために必須でしょう。書かないといけない量は企業によって大きく異なります。私は最大手の2社しか受けていませんが、必要な総文字数で言えば1000字以上の差がありました。企業の色が出るんですね。周りの後輩を見ても、ESには色々な特色があって面白かったです。何社も受ける人(修士はこの傾向ですかね)にとって、内容を簡単にテンプレ化できないのはキツいところですね。ただ、文章作成能力は仕事で必須ですし、ESの文章を見れば、その人の賢さは大体分かるので、企業側からしても文章を書かせるのは合理的だと思います。
 また、理系のエントリー時に必ず提出を求められるのが研究概要書です。自身が今まで行ってきた研究を紹介する書類です。この書類から、その人の研究推進能力や文章力、論理的思考力が分かります。どの企業もA4で2,3 ページを求めてきますので、こちらは一度気合を入れて作ってしまえば、ある程度使いまわすことができると思います。

② webテスト & 適性検査

 これも必須ですね。応募してくる学生の基礎学力を見る試験がwebテストで、性格等を判断するのが適正検査です。「就活は面接がESと面接が一番大事だから、あんま対策しなくていいっしょ!」と楽観視している学生がなんと多いことか…。ハッキリ言っておくと、webテストを舐めているとマジで苦労します。私の後輩の中に、研究力・人柄ともに優れ、「これなら大手も狙えるぞ!」と思っていた修士がいました。教授推薦で大手のメーカーを受けて、最終面接まで行きましたが、結局「webテストのスコアが低すぎる」と言われて落とされてしまいました。人事の方からは、「是非ほしい人財だから、再度webテストだけ受けてほしい」と個別に連絡をもらって再テストを受けたうえで、です。それほどwebテストのスコアは採用過程で重要視されているということです。彼は教授推薦の後押しもあってか、最終面接まで呼ばれましたが、公募で受けるほとんどの学生はwebテストのスコアが低い時点で面接に呼ばれないでしょう。これが、私が以前から言っている現代の学歴(学力)フィルターです。私は企業に入ってから、ここで見られたような最低限の学力はやはり必要だなと感じています。低偏差値大学の実態を知っている私から見ると、研究室の後輩たちの中で大手で通用する人の数はかなり少ないと思います。学力で足切りするのは合理的です。ただね、正直webテストなんて、勉強して対策すればどうにでもなるじゃないですか!? 自分が受ける企業のwebテストをろくに調べず、対策もしない行動力の無さこそが低偏差値の証だと思いますよ。私はしっかり勉強して対応しました。未来を見据えて努力してください。高偏差値大の就活生も舐めずに対策することをオススメします。ツイッターを見ていると、人事の方々が、「高偏差値大の学生でもwebテストで容赦なく足切りしている」と断言していますからね。
 webテストの種類にもいろいろあります。代表的なものが、SPI、玉手箱、TG-WEBですね。言わずもがな、大手ほど求めるボーダーラインは高くなります。対策はテキストを1冊買ってひたすら問題を解いてください。古い言い方で恐縮ですが、こんなもん根性でどうにかなります。受験の仕方は大きく分けて2種類あって、テストセンターに行って受験、もしくは自身のPCを使って受験、となります。熱が入って長くなってしまいましたね。次行きましょう!

③ 面接(技術)

 ここまでは文系とほとんど同じ流れでしたが、面接まで進むと、文系とは大きく異なると思います。文系の方々は面接の時点でも多くの人数が残っており、ここから集団面接やGD(グループディスカッション)が行われると思うのですが、私が知っている限り、理系はほとんどの場合1人ずつ面接を受けます。そして面接では自分が行ってきた研究を、人事の方や実際の現場で働いていらっしゃる理系の社員に対して発表し、その内容について質疑応答を行います。これが技術面接です。理系社員としてふさわしいかどうかここで判断されるわけです。今まで勉強してきたすべての能力(研究推進力、プレゼン力、スライド作成能力、コミュニケーション能力、礼儀等)を出しましょう!これは一朝一夕でどうにかなるものではありません。社風や縁も大事になるので、自分らしく発表すれば良いと思います。このステップの細かいポイント等は別の記事で解説しようかなと考えいます。

④ 面接(最終)

 技術面接をくぐり抜けたあとは最終面接です。企業のお偉いさん方との面接となります。お偉いさんが理系・文系のどちら出身かは分かりませんが、技術面接で聞かれた内容とは異なり、あなたという人物について聞かれることが多い印象です。ここまで来ればあと一歩なんですが、ここでも容赦なく落とされることがあるのが怖いところです。後輩たちの中でも、最終で落とされる人が毎年います。最後まで気を抜かずに頑張りましょう。ポイントは、なぜ御社を志望しているのかをハッキリと言えるようにしておくことだと思います。最終まで進んでいる時点で、企業側は採用する意思があるということなので、学生が本当に自社に入ってくれるかは気になる部分だからです。また、理系上がりのお偉いさんが面接官だと、研究内容について再びがっつり聞かれる可能性もあります。私はこのパターンでした(笑)。博士学生だったので、当然かもしれませんね。思い残すことのないよう、熱い想いをぶつければいいと思います。
 トータルの面接回数ですが、2, 3回のところが多いですね。周りの後輩は会社の同期に聞いたところ、ほぼすべての企業が2, 3回の面接で完結していました。私の場合は技術面接2回で終了しました。ちょっと少ない気もしますが、面接に呼んでいる学生自体が、文系よりも少ないのだと思います。

・理系就活には色々な選考フローが存在

 最後に色々な選考フローをご紹介します。まず、就活開始の時期について述べると、一般的に大手が3月から選考を開始して、中小が4月ごろから続くという感じです。文系よりも早いと思います。そして、選考フローも文系と違って、色々なオプションがあります。列挙すると、

・インターン生がいきなり技術面接へ
・教授推薦組がいきなり技術面接へ
・学科推薦組がいきなり技術面接へ

です。どれもESの通過が約束されるというイメージです。ただし、形の上でES提出やwebテストを避けられるわけではないので、どれもしっかりと準備した方が無難でしょう。あくまで、「面接には呼んでもらえる」という程度に認識しておけばOKです。面接からは完全に実力勝負です。

 いかがでしたでしょうか?本記事で理系院生の就活の流れが伝わると幸いです。最後に紹介した通り、理系の就活ではいろいろな方法があるので、世間一般に知られている文系の就活とは勝手が異なる部分があるので、しっかりと情報収集をしてほしいと思います。とにかく主体的に動く習慣を身に着けておいてほしいです!何かご要望やご質問がございましたら、お気軽にコメントしてください。お待ちしてます。ではまた別の記事でお会いしましょう!

プロフィール
calf

受験で挫折 → 地方国立大 → 首席 → 日本学術振興会特別研究員DC2 → 博士号取得 → 企業研究職│学会受賞6件│無機化学│危険物甲種│高圧ガス(甲種化学) │

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