お越しいただきありがとうございます。カルフです。現在世間は大変ですが、私は企業の研究開発に携わる日が近づいてきてワクワクしてきました。今回は、私と同じように低偏差値国立大学の理系学部に通う方の中で、私と同じように理系として就職したい方へ向けて情報を発信しようと思います。3200文字と少し長くなりましたが、理系学部生が読んでおいて損になる内容では決してありません!それでは行ってみましょう!
1 理系就職の例
そもそも「理系として就職する」と、どんな仕事をこなすのかイメージは持っていますでしょうか?おおまかに分けると
・ 研究開発
・ 技術営業
・ 現場管理
・ 品質保証・管理
に分けられると思います。研究開発はその名の通り、企業が求める製品やそれにつながる基礎の部分を研究する仕事です。0→1の仕事(これを基礎研究といいます)もあれば、1→100の仕事(こちらは応用研究といいます)もあります。理系として真っ先に思い浮かぶ仕事内容かもしれませんね。技術営業は、企業の製品と顧客をつなぐ仕事です。製品を大学や企業、場合によっては消費者へ売り込むことはもちろん、購入してもらった後に発生したトラブルなどのアフターケアを担当します。現場管理は、工場の立ち上げや安全運転の管理を行う仕事です。理系の工場で働くことは常に死と隣り合わせになります(大げさではありません)ので、そのリスクをゼロに近づけ、安定して製品を製造するために重要な役割を担います。そして品質保証・管理は、企業の製品の品質が求められる基準を満たしているか調べたり、その管理を行う仕事です。薬品を製造する企業であれば、製品の純度や保存の状態を精密に調べることは非常に重要な役割となります。
2 修士卒が前提
上記の仕事内容を見てもらうと分かっていただけた方もいるかもしれませんが、いずれも高い専門知識が必要となりますので、ほとんどの企業が求人を出す段階で修士卒を条件にしています。よって、理系として就職を目指す場合、大学院まで進学し修士になる必要があります。私が学部4年の頃、友人が理系としての就活を始めたのですが、すぐに諦めて大学院入試の勉強に切り替えていたのをよく覚えています。彼曰く、面接に行って自分のやりたい理系の仕事を伝えたところ、「なぜ修士じゃないの?」と言われ、ほとんど門前払いだったそうです。厳しい・・・。とはいっても学部生の枠も全く無いわけではないので、金銭面や家庭の事情で大学院進学が難しい方は、探してみると良いでしょう。ただし、かなり狭き門となります。
3 上場企業のハードルはかなり高め
理系として就職すること決めた後は、どのような企業に入りたいかを決めていくことになると思います。やりたい分野によって変わってくると思いますが、一貫しているのは、上場企業が修士学生へ求めるハードルはかなり高いということです。理系の仕事の1番目に挙げた研究開発は、資金力のある大手の企業でしかできないことが多いです。そこに集まる学生は必然的に優秀な人間となります。私が入社予定の会社は業界でトップ3に入る大きな会社です。その内定式で集まった学生を見てみると、ほとんどが旧帝大&早慶でした。東洋経済新報社が出版している会社四季報(大学の図書館にもあると思います。)を見ると、過去に採用実績のある大学名が分かりますので、どういった大学の学生が採用されているか判断してみると良いでしょう。現実的にはまだまだ学歴フィルターは存在します(学力フィルターが正しい表現かもしれません。)。私がそのフィルターをどうやって抜けたのかは、別の記事で紹介しようと思います。
このセクションでは不安を煽ってしまったかもしれませんが、それほど心配しなくても大丈夫です。なにも大企業だけが理系修士を採用しているわけではなく、中小企業も採用していますので、理系修士の就職はかなり安定しています。私の周りにいる修士で就職浪人した人はいないので、きちんと修了する力があれば就職は大丈夫です。
4 理系の就活
では、理系の就活では何が行われるのかを解説します。まず、世間一般でいう就活と理系の就活は大きく異なるということを知っておくべきです。前者の就活は文理問わず学部4年生の時期に行うもので、「OB訪問!、ガクチカ!、志望動機!グループディスカッション!」等が重要になってくるものです。しかし、理系の就活では、こんなものはほとんど重要ではありません。というか採用試験の過程で存在しないことが多いです。では、何があるのか?それは自分の研究紹介です。理系の学生は大体3年後期や4年前期から研究室に所属し、卒業研究に従事します。そして、修士ではその研究をさらに発展させていきますので、誰もが自分の研究を持つことになります。理系の就活では、この自分がやってきた研究を、研究概要書や発表を通して企業へアピールすることで進んでいくのです(自分の研究内容と企業の専門分野が同じである必要はありません。これもまた別の記事で解説する予定です)。企業はこの研究紹介を通して、応募してくる学生の理系としての能力を計ります。つまり、良い研究ができないと理系就活は成功しないということになります。
5 理系就職のために学部で何をしておくべきか
よって、前置きが長くなりましたが、学部生の間は来る卒業研究で能力を発揮できるようにする準備期間となるわけです。そのために、
・各講義で理系の礎を築く
・いろいろな人と関わっておく
ことをオススメします。それぞれの理由を説明しますね。
まず、1つ目の”各講義で理系の礎を築く”ですが、これって講義を真面目に受けておくだけ良いということです。私は研究室に6年間在籍していたので、毎年新たに入ってくる4年生の指導をしていました。正直嫌になります。学部1年で習う理系のレポートの書き方すら、まともに習得していないのが低偏差値国立大学生の現状です。はっきり言うと、企業は学歴フィルターを採用すべきだと思いました。まともに勉強している学生が少なすぎます。こんな指導からスタートするのですから、研究の進捗はもちろん遅くなりますし、難易度の高い研究内容なんて任せられません。裏を返せば、理系の基礎がしっかりしている学生には配属当初からチャンスを与えられることが多くなります。講義はしっかりと受けておきましょう!
2つ目の”いろいろな人と関わっておく”に関しては、文系の就活と通ずる部分があるかもしれません。仕事は1人でするものではありません。常に誰かと協力して進めていくものです。研究室での研究は、会社での仕事の縮図ととらえることができます。上司である教授とディスカッションしながら研究を進め、時に上司に相談し、時の後輩の指導にあたります。ここがスムーズにいかない人は研究がうまく進まず、就活でも苦労することになります。よって、研究をスムーズに進めるために、学部生の間にいろいろな人と関わっておくことをお勧めするのです。何もすべての人と仲良くしなさいと言っているではありません。苦手な人との付き合い方(仕事でのやりとりを最低限して、距離を置くとかですね)や、自分の考えを人に伝えるといった技術は一朝一夕で身につくものではありません。学部3年間でしっかりと鍛えておいてほしいです。よって、サークルやアルバイト等を利用して所属するコミュニティを増やしみてください。余談ですが、所属するコミュニティを増やしておくのは、メンタルの負担を減らすといわれています。実際、私が学部3年で鬱気味になったときは、所属しているバスケ部と塾講師のアルバイトが大きな支えとなりました(これらがなかったら、つぶれていたかもしれません。需要があれば記しますのでコメントをください)。
少し長く書きすぎたかもしれません。しかし、私が学部生に伝えたいことを正直に記したつもりです。この記事が誰かの道しるべになれば幸いです。ご要望やご質問がありましたら、お気軽にコメントをください。お待ちしています! 最後までお読みいただきありがとうございました!
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