お越しいただきありがとうございます。カルフです。地方国立大の博士課程を修了し、現在は化学メーカーで研究開発をしています。今回は、私がスライド作成時に気を付けているポイントを、比較スライドを交えながら紹介していこうと思います。「スライド作成で困っている」、「スライド作成時の注意点が分からん」という方の参考になれば幸いです。今回紹介するポイントは、
・フォントにこだわる
・枠線を極力使わない
・色に意味を持たせる
・原色の使用を控える
です。それでは1つずつ見ていきましょう!
フォントにこだわる
これは基礎かもしれませんが、スライドに使用するフォントは可読性に大きく関わるため、非常に重要です。まずは図を比較してみましょう。今回はカルフの体重と体脂肪のグラフを使用します(数値は嘘かもしれませんよ?)。
どちらの方が可読性が高いでしょうか?おそらくゴシック体を使用した図だと思います。明朝体は文字間隔の広い書面では主張が弱くなるので、スライドには不向きです。反対に、文字がぎっしりと詰まる論文のような書面上では明朝体の方が読みやすくなります。「メイリオ」もいい感じですが、個人的には「游ゴシック」がお勧めです。
枠線を極力使わない
次は枠線の使用について比較してみましょう。
いかがでしょうか?枠線を乱用すると視点が定まらず、読みにくくなると思います。枠線を見ると、人間の脳が境界線の前後が異なるものであると判断し、必要な判断の回数が多くなるからです。私は主張したい部分にはよく「塗りつぶし」を使用しています。ただし、これも1枚のスライド内で乱用してしまうと読みにくくなってしまうので、そのスライドで主張したい部分にだけ使用するようにしましょう。
色に意味を持たせる
色の使い方も重要です。まずは、2枚のスライドを見比べてみましょう。
上のスライドでは主張したい内容の部分が赤系と青系の塗りつぶしを使用しています。しかし、この2つの色はグラフの2つの縦軸で使用している系統の色なので、主張したい内容の部分が勝手に縦軸とリンクしてしまい、「両者が関係している」とミスリードさせてしまう危険性があります。一方で、下の図では、左上部分の「体重」と「体脂肪率」という文字をグラフの文字とリンクさせることで、「どこを見たらよいか」という判断の手助けをしています。また、主張したい内容の部分は独立した色を使うことで、それぞれが異なる主張であるという意味を持たせています。今回は、「黄色系=分かったこと」、「緑系=課題」という意味を持たせています。スライドが以降に続く場合、この色遣いを一貫させることで、読者側の判断の手助けとなります。
原色の使用を控える
最後は好き嫌いが分かれるところかもしれません。研究室や職場のルールによって制限を受ける可能性があります。ともあれ、まずは図を比較してみましょう。
原色は非常に主張のはっきりする色です。それに対して、原色の彩度を少し下げた色は落ち着いた印象を与えることができます。原色を使用したスライドでは、目がチカチカする印象がありますが、下のスライドは攻撃性が低く、落ち着いた感じがすると思います。落ち着いたスライドにする場合、黒や白でさえも原色を使わず、明度をコントロールしてすこしだけ灰色に灰色に近い方向にずらします。ただし、スライド全体の主張が弱めになることは確かなので、やはり好みにもよるのかな~と感じています。
最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたでしょうか?これまでの経験を元に普段は何気なく作っているスライドでも、言語化してみると多くのポイントがあることに気付きました。以前言語化したものはこちらで紹介しています。ぜひご覧ください!
これからちょっとずつ紹介できると良いですかね。「期待してやる!」という方は、ぜひ私のTwitter(@Calfchallenge)に「いいね」で教えてください!また、私の「スライド添削」って需要ありますかね?「何となく人の意見を聞いてみたいな~」と思った方は、お気軽に私にご連絡ください(機密事項には十分お気を付けください。)!ではでは~。
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