【就職後も響く】学生の間にプレゼン資料の作成にこだわっておくべき理由

大学院生向け

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。地方国立大の博士課程を修了し、現在は化学メーカーで研究開発をしています。今回はプレゼン資料の作成にこだわっておくべき理由を紹介しようと思います。「プレゼン作成を頑張るのは暇な奴だけ」と考えている方にちらっとでも見ていただけると嬉しいです。内容は、

・思考力が鍛えられるから
・周りからの評価が高くなるから
・社会人はプレゼン機会の連続だから
・社会人は資料作成に掛けられる時間が限られるから

です。それでは1つずつ見ていきましょう!

思考力が鍛えられるから

 最初は研究者としてのレベルアップが狙える点です。私が研究室に在籍していた時代から、社会人になった今でも一貫して感じていることに、

「プレゼンが上手い人は研究についてよく考えられている。」

というものがあります。こう感じた経験は、みなさんにもあるのではないでしょうか?この現象を少し考えてみます。プレゼンが上手い人は、聞いている人に「なるほど」と思わせることが上手い人です。そのためには少なくとも2つの条件が必要だと思います。それは、

・ロジカルな展開
・人並み以上の見栄えのスライド

です。スライド上でロジカルな展開を拡げられる人は、普段から、もしくスライド作成の時点で自身の研究について深い考察が出来ている可能性が高いです。ではロジカルな文章だけが書かれていればいいのかというと、そうではなく、グラフが見づらかったり、色使いがうるさいと、「何やねんコレ、見る気なくなるわ。」と思われていしまいます。
 よって、学生の間にプレゼン資料の作成にこだわっていると、上述した2つのポイントを鍛えられるということです。特に思考力は、プレゼンの資料作成を重ねるごとに磨きがかかっていきます。それに伴い、日々の実験から、「なぜこの実験が必要なのか?」「この実験結果が示すことは?」「次にどのような実験が必要なのか?」ということを考える癖が身に付き、研究力がめきめきと上がっていきます。研究室の後輩でも、最初はパッとしなかったのに、プレゼンの資料作成に粘り強く取り組んだことで、大きく成果を残せた人がいたのが強く印象に残っています。

周りからの評価が高くなるから

 これも皆さんに経験があると思うのですが、プレゼン資料のレベルが高い人は、研究のレベルと大きな乖離が無い限り、高い評価を得られます。なぜなら、見やすい資料は、前節で解説した「ロジック」と「見栄え」を両方備えているからです。「俺は周りの評価は気にしない!」と息巻いてる方もいるかもしれませんが、ある程度周りからの評価を得ておかないと、自分のやりたい仕事を得るチャンスを得にくくなってしまいます。これは社会人になってから痛感していることです。反対に、プレゼンの資料作成にこだわることで、普段からの思考力を高め、良いプレゼンをし、高評価を得られると、自分のやりたい仕事を任せてもらえるチャンスが増えるということです。

社会人はプレゼン機会の連続だから

 本事項は学生の方には意外なことかもしれません。「プレゼンなんて学生で終わり」と思っていると、社会人になってから苦労してしまいます。実は社会人にプレゼンの機会は多くあります。私のような研究開発なら、定期的な研究の進捗報告会ではもちろんプレゼン資料の作成が必要ですし、新しい実験テーマを上司に提案する際や、新しい実験をするために安全管理の書類を通す際にも、分かりやすいプレゼン資料を作成する必要があります。私の体感的には、週1で何かしらのプレゼン資料を作成している気がします。多いですよね(笑)。減らしてほしいです(笑)。

社会人は資料作成に掛けられる時間が限られるから

 本事項は私が今回最も強く主張したい部分です。学生の間は研究室にダラダラと長居してプレゼン資料を作成しても良かったのですが、社会人は残業時間という物理的な制約が掛かります。その中でレベルの高い資料を作成するためには、

学生の間にプレゼン資料を作成するスキルを上げておく

ことが必須となります。いつまでも同じ仕事率で資料を作成する人は、時間という制約を受けた瞬間に一気に価値が下がってしまいます。一方で、学生の間に仕事率を高め、時間を効率的に使える人は、限られた時間の中でもレベルの高い資料を作って質の高いプレゼンをすることが出来ますし、資料作成で浮いた時間を他の業務に充てることも出来ます。
 プレゼン資料の作成時間を短くする(仕事率を上げる)ためには、どうすれば良いでしょうか?ポイントはやはり最初の項でお話しした

・ロジカルな展開
・人並み以上の見栄えのスライド

にあります。これらを意識した上で作成すれば、所要時間を短くしていくことが出来るはずです。まず、「ロジカルな展開」を鍛えるには、ある程度の型を抑えておくと良いでしょう。例えば、最初に結論を考えて、それに対応した目次(目的、方法、結果、考察)を作成し、それから1つずつ作りこんでいく、というようなものです。私の執筆作業も大体この流れです。そして、「見栄え」に関しては、パワポにある様々な機能の効率的な使用方法を会得しておくことや、人に何かを伝えるのに効果的なデザインの勉強をしておく必要があります。個人的には、前半のロジカルな展開が得意な人はそこそこ多いと思うのですが、後半の見栄えに関しては無頓着な人が多い印象です。いや、正確には、時間を掛ければ良いものは出来るのでしょうが、社会人になって見栄え向上に掛けられる時間を制限されてしまったために、残念なスライドしか作れないというパターンだと思います。やはり学生の間に色々な機能や、デザインの勉強をしておかないといけません。社会人になってから痛い目にあいます。スキルアップするのは結構楽しいもんですよ。

 最後に書籍の紹介です。以前も紹介したものですが、お勧めなので再登場です。社会人になってから購入しましたが、正直学生の間に買っておけば良かったと感じています。学生の時に色々とググって探した機能が結構載っているので、かなりの時間短縮になっていたと思います。また、センスで片付けられない、「見栄えの良いスライド」を作るエッセンスが詰まっているので、早めに購入しておくのがお勧めです。

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 最後までお読みいただきありがとうございます。私は研究室時代にダラダラとプレゼン資料のスキルアップに務めていた(笑)ので、それなりにサクッとプレゼン資料を作れるようになりまし、そのスキルが会社で活きていると感じています。ぜひ、スキルアップに努めて周りと差をつけましょう!ではでは~。

プロフィール
calf

受験で挫折 → 地方国立大 → 首席 → 日本学術振興会特別研究員DC2 → 博士号取得 → 企業研究職│学会受賞6件│無機化学│危険物甲種│高圧ガス(甲種化学) │

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