【新卒1年目】メーカー勤務1年目に必要だったお勉強

2021年2月14日

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。底辺の国立大学博士課程を修了し、現在は化学メーカーで研究開発をしています。私が新卒として研究に従事し始めて8か月ほど経ちました。振り返ってみると、色々新しいこと(心得的なものではなくて学問的な内容)を学ばせてもらったと思います。そこで、今回は私が研究職の社会人1年目で新たに勉強しなければならなかったことを紹介します。「企業研究者って勉強が必要なのか?どれくらい必要?」と疑問に思っている方や、「社会人になったら遊びまくってやるぜ!」と思っている方に企業研究者のリアルを叩きつけようと思います(笑)。内容を先に挙げると、

・危険物取扱者資格試験
・化学工学
・専門書(1冊)
・データサイエンス
・勉強が嫌いな人は…

です。それでは1つずつ見ていきましょう。

危険物取扱者資格

 まずは化学メーカー勤務なら大体の人が持っているであろう資格、「危険物」です。これがないと、厳密には製造所内にある研究所では1人で危険物を取り扱うことが出来ません。アセトンやベンゼンを1人で使用したり、真空ポンプのオイルも補給してはいけません。よって、化学メーカーで危険物を取り扱う場合はほぼ必須の資格となります。取り扱える危険物の範囲が広い順に甲・乙・丙と3種類の資格がありますが、私が取ったのは当然甲種です。難易度は資格試験の中では比較的簡単だと言われていおり、私は職場の先輩から「落ちた人は見たことが無い」と言われました。このバカでかいプレッシャーの下で勉強させてもらったおかげ(?)で、私も無事合格することが出来ました。この資格は大学在学中に取得している方もいると思います。私の後輩の中にも、在学中に取得していた人が数人いました。
 取得に要する時間はひとそれぞれでしょうが、私の場合は、一通りテキストを読み終わるのに1日1時間×2週間で、あとは演習+テキスト復習に1日3時間×2週間くらいだったので、14 + 42 = 56時間くらいだったと思います。実際に受けた際の正答率はこちらの記事をご覧ください。
 危険物以外にも色々と資格を取るのは研究職だけに限らずメーカー勤務あるあるです。例えば、プラント設備を管理する部署に配属となった同期は、今期中に4つも資格を取るように言われているらしいです(笑)。キツい(笑)。メーカー勤務なら資格の勉強からは逃れられそうにないですね。

化学工学

 これも化学メーカーあるあるだと思います。化学メーカーで行う研究は、最終的に化学品を製造してお金をもらう段階にもっていかないといけませんので、研究のフェーズが進んでスケールアップ検討を行う場合、自然と化学工学の知識が必要になります。
 ただ、これは会社と上司の方針にもよると思います。スケールアップを担当する技術部に丸投げするパターンも考えられますし、研究を担当している人が設計に密接に関わるパターンもあるでしょう。私の場合は後者をイメージしていて、本当に今すぐ必要かと言われれば疑問が残りますが、テーマが進めば確実に使う分野です。最初は上司から「化学工学の勉強をしておいて」と超アバウトに言われたのですが、日を追うごとに「この部分をスケールアップする場合に必要なパラメータは何かな?」と宿題を出されるようになってきました(笑)。自分で専門書を買って(5000円以上しました…)勉強しています。やはり専門書は高い(笑)。会社は寛大なので、言えば出してくれる気もしますが、自分のモチベを上げるために自腹で購入しました。
 勉強にかかる時間は到達すべき目標によるかなと思います。なんせ、化学工学は難しい!(笑)。京大に化学工学を専門に学ぶ学科があるくらいですからね。独学で学ぶには限界があるかなと感じています。解決したい課題に対して基礎知識を勉強して、実際に計算してみるという流れが一般的でしょうか?私の場合は専門書を読み物として1通り読むのに1日2時間×2週間で、あとは自分の担当分野をガッツリ演習するのに1日1時間×1週間かけました。それ以外にも単発でちょくちょく勉強しています。日曜日に家で5時間微分方程式を解いていた日もあります(笑)。あれは正直辛かった(笑)。

専門書(1冊)

 化学工学以外にも専門書を1冊読みました。内容は業務内容がかなり絞られてしまいますので伏せさせてください。大学時代にも講義で少しかじった分野ではありますが、ガッツリと勉強したことは無かったです。そこで、専門書をじっくりと読んでみることに。会社の先輩に借りた専門書を持って帰って、家にいる時間と通勤時間に読み込みました。紙とペンを持って計算することはなく、とにかく知識を頭に放り込む感じです。そして、職場で行う実験で得られた現象を深く理解するために、勉強で得た知識を使うというイメージです。これが意外と楽しい。「これは本で読んだこの部分の知識が当てはまってるんだな」と知識と現象がマッチすることで、研究が進んでいる感が出てきます。
 勉強にかかった時間は、専門書を一通り読み終わるのに1日2時間×1週間でした。あとは必要に応じて読み込むという感じなので、全体のイメージを掴んでおいて、謎が出てきたら該当する章を読み込む形ですね。研究を進めるうえで担当する分野の専門書を読むというのは必須のように感じます。

データサイエンス

 最近、化学メーカーや素材メーカーで流行っているやつですね(笑)。DXという言葉を聞いたことのない化学系の学生の方はいらっしゃいますでしょうか?もし、おられましたら言葉の意味くらいは押さえておきましょう。DXはデジタルトランスフォーメーションの略で、ざっくりと言えば「データとデジタル技術を融合させて、いい感じに変革させること」です(笑)。ここにデータサイエンスの知識が必要になってくるわけですね。データサイエンスと一口に言っても内容は多岐に渡りますが、私の場合はデータサイエンスの基礎理解と、プログラミングを使った機械学習の基礎知識を学んでいます。まだまだ研究自体に変革は起こせていない気がしますが、気になる知見が得られてきたので、その仮説検証を早くしたいです。また、データ集約でもプログラミングの知識が少し活きています。Excelファイルを1つずつ開いてコピペする作業も、Pythonで実行すれば一瞬で済みます。個人的にはVBAも勉強したいところです。
 実務で活かせている部分が少ないので、勉強にかかった時間は説明しづらいですね。ざっくりとなりますが、業務時間内に勉強したのが40時間くらいで、あとは個人的に20時間くらいだと思います。

勉強が嫌いな人は…

 いかがでしょうか?社会人1年目の私の率直な感想としては「勉強しないといけないことが多い!」です。学生の方も少なからず同じような印象を持ったのではないでしょうか?ただ、私の場合は勉強が多いから嫌になるということはなく、日々新しい知識を得て充実しているという感覚で、プラスに捉えています。もし、これらのお勉強が嫌だという方は、正直研究者は向いていないと思います。世界の最先端を走り続ける研究者にとって、新しいことを学んでいくことは必須なので、その根幹となる勉強に対する耐性のない人は続かないでしょう。「将来は企業で研究職に就きたい!」という学生の方は多いと思いますが、勉強することへの耐性を上げておかないと会社に入ってから辛い思いをするので、学生の間に学力を上げておきましょう。特に私と同じ低偏差値大の方たちは。講義を真面目に受けておくだけでも随分違いますよ。私が言うんだから間違いない(笑)。

 

 今回も最後までお読みいただきありがとうございます。振り返ると1年間で色々勉強していますね。これからも勉強の日々が続くと思いますが、私らしく前向きにコツコツとやっていこうと思います。一緒に頑張りましょう!ではでは~。