【合格体験記】危険物取扱者資格(甲種)試験(資格内容・難易度・勉強法)

大学院生向け

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。地方 of 地方の国立大博士課程を修了し、現在は化学メーカーで研究をしています。先日、資格試験があり、その結果が発表されました。資格試験の名は「危険物取扱者(甲種)」。化学メーカーに勤めている人はほぼ全員が持っている資格です。今回は本資格試験の合格体験記を記します。これから資格獲得を目指す人の道しるべとなれば幸いです。

・資格内容
・手数料と受験資格
難易度
・私の勉強法
・試験日
・結果
・リンク集

です。さらっと読んじゃってください!

資格内容

 本資格をご存じない方向けに簡単に紹介すると、危険物取扱者の資格は大量の化学品を製造・貯蔵・運搬等を行うにあたり、数ある危険な化学品(火災に発展する可能性のあるもの)の正しい取扱い方や消火方法に関する知識を有していることを証明する国家資格です。厳密には、この資格を有していないと真空ポンプのオイルさえも一人で交換してはいけません(なお大学は…)。有資格者にいちいち立ち会ってもらう必要があります。
 資格には取り扱える化学品の数の多い順に甲・乙・丙の3種類があり、甲種が全ての危険物を取り扱え、それ故に難易度が最も高いです。令和元年度の合格率はおよそ40%です。普通の人はいきなり甲種を受けることは出来ず、乙種を有していることが受験資格となります。ただし、大学で化学系の学部を卒業している人は初めから甲種受験資格を有しています。よって、私もいきなり甲種を受けることに。

手数料と受験資格

 手数料は甲種で6,600円。それなりのお値段ですね。乙種を全部揃えようとしたら27,600円。1発で受かりたいところです。

難易度

 試験内容は大きく3つに分かれます。具体的には①法令②化学・物理③化学品の性質・消化法です。問題は全てマークシートで、甲種の問題数はそれぞれ15問、10問、20問です。そして、合格には3種類すべての内容で6割以上の正答率が必要となります。①の法令が満点でも、②の化学・物理が5割なら、それだけで落ちます。よって、満遍なく勉強する必要があります。
 合格率は、本資格の代表的な甲種と乙種の第4類(通称”オツヨン”と呼ばれます)が共に4割程度ですので、世間一般では難易度はそれなりに高いという捉えられているようです。

 合格率が40%は低いと感じるかもしれませんが、私の感じていたプレッシャーは他にありました。それは「職場で落ちた人は見たことが無い」、「落ちたら上司の査定が下がる。」や「落ちたら人事の採用ミス。」と言われていたことです(笑)。いや~、あまり試験の本質と違うところでプレッシャーを与えないでいただきたい…。
 免状獲得までの流れをまとめると下図のようになります。

私の勉強法

 さて、私の勉強方法ですが、極めて正攻法だと思います。

① テキストの解説を読み込む
② 例題集の問題を解く
③ ①-②を繰り返す

以上!(笑)でも、大して賢くない私の頭にはピッタリでしょう(笑)。そして勉強時間ですが、年度初めの自宅研修期間からのんびり始めていたので、意外と長いです。とはいっても職場に配属されてから4か月はノータッチだったので、受験1か月前に本格的に勉強を開始した際にはほぼ振出しに戻っていました(笑)。試験の1か月前から業務後、家で2時間ほどは勉強をしていました。単純計算で2 h/d ×30 d = 60 h となりますね。こんなに勉強したかな?(笑)。でもまあ最終的には自信を持って受験に臨むことが出来ました。
 重点的に勉強したのは①の法令と③の化学品の性質と消化法です。②はほぼ勉強していません。というのも②は高校・大学の知識があればほぼ正解できるからです。①の法令は本当にだるいです。頭を使っている感覚がないので、とにかくつまらないんです。③は実際に使ったことのない物質が多いため、それらの性質を細かく覚えるのに苦労しました。大学で有機系の研究をしていた同期曰く、「有機系出身の人間は③もほぼノー勉でいける」そうです。うらやましい(笑)。それでもくじけず、勉強を習慣化することでコツコツと知識を蓄えました。試験前日には同期が集まって問題を出し合って知識の自慢大会をしていました。大学では味わえなかった空気だったので新鮮でしたね。そして当日を迎えました。

【使っていた or オススメ乙4参考書】

わかりやすい!甲種危険物取扱者試験

乙種4類危険物取扱者試験 令和4年版

試験日

 試験は13時集合で13時半開始。試験開始ギリギリに到着し(色々あって焦りました)、試験開始。試験時間は2時間半。試験開始から35分で解答用紙を出して退出可能です。ただね、この試験、30分も掛かりません(笑)。5択のマークシートが45問ですからね。2時間半も掛かる人はいません。私は30分ほどで解き終わり、念のため2回くらい見直しました。そして1時間ほどで退出。試験当日はあっけなく終わりました。

結果

 試験から約3週間後の正午、消防試験研究センターのweb上に合格者の受験番号が発表されました。結果は無事合格。安心しました。そして同じ職場に配属となった同期もみんな合格していました。さすがです。そして翌日、はがきが届きました。免状の申請方法に加え、私の正答率が記されていました。私の結果は、

① 法令   :100%
② 物理・化学:100%
③ 性質・消化:90%

でした。勉強しすぎですね(笑)。ビビりすぎました。6割で合格ですから、かなりコスパの悪い勉強をしたようです(笑)。まあいいでしょう。私は天才ではありませんから、コツコツと勉強するしかありません。とにかく落ちなかったという事実が大事です。そして同期の優秀なこと(笑)。頼もしいです。やはり周りは賢い人たちばかりです。これからもしっかりと食らいついていこうと思います。

 今回も最後までお読みいただきありがとうございます。正直それほど難しい試験ではないので、真面目に勉強すれば余裕で合格できると思います。資格試験の肩慣らし的存在だったので、来年以降取得予定の資格試験の勉強が心配です(笑)。でも私は勉強を習慣化することでしっかりと前向きに頑張ろうと思います。本記事が皆さんの前向きに勉強するきっかけになれば幸いです。ではでは~。

リンク集

一般社団法人 消防試験研究センター(本資格を発行している公式webのトップページ)
試験日程の検索ページ
最近の受験者数情報 (公式webからは絶望的にたどり着きづらい…)

プロフィール
calf

受験で挫折 → 地方国立大 → 首席 → 日本学術振興会特別研究員DC2 → 博士号取得 → 企業研究職│学会受賞6件│無機化学│危険物甲種│高圧ガス(甲種化学) │

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